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スルーサーB

スルーサーBとは About Throughsir B

切梁式土留め工法によるRC構造物の構築において、切梁とRC構造物とが交差する位置に、空洞を有する埋設型切梁を設置することで、構築途中の盛り替えを不要にし、さらに切梁の位置に左右されないコンクリート打設のロット割や設計通りの鉄筋配置を可能にした製品です。

空洞金具1個使用
空洞金具2個使用

※製品の適用可否について当社で検討を行います。その際は、配筋図、仮設工図面および切梁の設計計算書を確認させて頂いております。
※製品はH型鋼と空洞金具とが工場内で溶接一体化された製品です。

対象構造物

  • 橋脚

  • 橋台

  • 擁壁

  • 函体

上記は代表的な対象構造物です。その他の構造物についてもお問い合わせ下さい。

型式及び公表価格

表内の公表価格・参考重量は1本あたりの数値となります。

令和6年1月15日改定

  • 切梁
    H300用
  • 切梁
    H350用
  • 切梁
    H400用
  • 「H」は切梁サイズ、「W」は壁厚+10cmを表します。
  • 上記型式の図面は標準的な製品であって、鉄筋のかぶり、段数(間隔)によっては空洞金具の幅を変更する場合もあります。(詳細はこちら)
  • 上記以外の型式(切梁サイズ、壁厚)についてはご相談ください。
  • 上記価格に運賃は含まれません。
  • 上記価格は、スルーサーB詳細照査および割付等により変動します。
  • 材料価格などの変動により、上記価格を変更する場合があります。

納期について

受注生産品のため、数量と時期にもよりますが製造期間を1ヶ月半~2ヶ月半程度頂きます。

必要書類

事前に設置検討を行いますので配筋図、仮設工図面、切梁の設計計算書が必要となります。

施工歩掛

弊社独自に作成した施工歩掛となりますので参考資料としてご使用下さい。

なお、既存の標準歩掛で積算して頂いても構いません。
製品の設置費用は切梁の設置歩掛、丸鋼の切断は類似する鋼材の切断歩掛、表面仕上げ費用はコンクリート補修等から類似する歩掛を参考に積算して下さい。

仕様

材質

製品に用いられている丸鋼の材質はJIS G 4051 S35Cです。

表面処理

工事途中及び、施工後の錆の発生を防ぐために、製品には鉄筋防錆材を塗装しています。

許容耐力

スルーサーB は各現場によって設計条件が異なるため構造解析により許容耐力値を算出します。
詳細については設計手順の項目をご確認下さい

設計フロー

※スルーサーBの適用可否について当社で検討を行います。その際は、配筋図、仮設工図面および切梁の設計計算書を確認させて頂いております。

解析仮定

  • H形鋼梁部材の初期不整として、断面内の残留応力(0.5σy)および強軸、弱軸両方向の初期曲がり(スパン中央において、f0=L/1000 )を考慮する。
  • 埋設型切梁とH形鋼梁部材の連結部は、解析上考慮しない。
  • H形鋼梁部材はボルト孔を考慮する。
  • 材料の応力-ひずみ曲線には、JIS規格の値を用いる。

設計条件

  • 切梁の上載荷重は、w=5kN/mとする。
  • 許容耐力Naは、座屈荷重Ncを安全率n=1.7で除し、さらに、仮設時割増係数α=1.50を乗じた値とする。

概略照査

新設構造物用スルーサーB許容耐力曲線

  • 設計スパンは、従来の仮設工設計における切梁の鉛直方向座屈長及び水平方向座屈長のいずれか大きい値を適用する。
  • 解析モデルは、空洞金具2個タイプを使用したものである。
  • 火打ち梁がある場合の許容耐力曲線は、鉛直方向座屈長を2~4m減じた水平方向座屈長で解析したものである。
  • 許容耐力曲線は実際の現場条件(空洞金具個数・位置)を考慮して作成されていない。
  • 「列車荷重を直接支持する場合等」の仮設構造物に対して仮設時割増係数α=1.25を採用する場合、許容耐力曲線より得られた許容耐力Naに1.20を除した値とする。

詳細照査

詳細照査については、下記「埋設型切梁の安定照査について」および「埋設型切梁解析検討例」をご覧下さい。 なお、具体的な案件で詳細照査が必要な場合は、当社にて検討を行います(無料)。

施工フロー

施工時にご用意して頂く物

製品施工の際は表面仕上げ用プライマー、表面仕上げ用補修材(無収縮モルタル)を別途ご用意して下さい。
各資材の推奨品については下表をご確認下さい。

施工時に
ご用意して頂く物
推奨資材
プライマー ショーボンド #202(PDF)
補修材 太平洋プレユーロックス(PDF)

各資材の概算使用量はこちらをご確認下さい。

 

※同等以上の性能であれば他メーカー様の資材でも問題ありません。

施工要領

  • 1土留め壁設置工

    偏土圧の発生が想定される地形または地質構造の場合は使用しないでください。

  • 2掘削工

    掘削は、支保工の設計計算で定められた掘削深さを超えないように行ってください。

  • 3支保工設置工

    製品とリース材を地組みしてから設置してください。製品とリース材は、カバープレートにより確実に連結してください。また、リース材はよく整備されたものを使用してください。
    なお、製品を使用した山留め材の設置では、製品空洞部と鉄筋の位置関係が重要となります。事前に測量を行い、設置位置を決定してください。設置後は、切梁に対して基準を上回る上載荷重を載荷しないで下さい。

    切梁が2段以上計画されている場合は、上段の切梁設置後、下げ振りを垂らし、下段の切梁が同位置にあるか確認してください。

  • 4床付け工

  • 5均しコンクリート工

  • 6鉄筋組立工

    製品空洞部の丸鋼と鉄筋が干渉し、物理的に交わすことができない場合は、基準の許容値範囲内で鉄筋位置を移動してください。

    また、帯鉄筋にフックがあるため製品空洞部に通せない場合は、継手方法をフレアー溶接継手または機械継手に変更するか(この場合には事前に発注者の承認を受けてください)、軸方向鉄筋(主鉄筋)を建て込む前に帯鉄筋を設置してください。

  • 7足場設置工

  • 8型枠設置工

    型枠の設置では、切梁位置での型枠パネルをあらかじめ箱抜きしておいてください。箱抜きの範囲は、脱枠後に切断するスペースを確保するため、製品空洞部の左右側及び上側を約10cm、下側を5cm程度としてください。箱抜きの深さは、コンクリート標準仕様書で定められたかぶりを確保できる深さとしてください。

    箱抜きは、コンパネあるいは発砲スチロールによる方法で行ってください。

    箱抜き切断詳細図

    製品は空洞金具が壁面より5cmずつ飛び出すように設計します。
    これにより鉄筋とのクリアランスの確保、撤去時の丸鋼の切断が容易となります。

    空洞金具の周囲に深さ80mmの箱抜き型枠を設置して下さい。塩害対策が必要な場合は100mmとして下さい。切梁撤去の際は空洞金具の丸鋼を切断し、無収縮モルタルにより表面仕上げして下さい。

  • 9コンクリート打設工

    切梁直下でコンクリートの打設を一旦止め、沈下が収まるのを待ってから次の打設を行ってください。

    また、バイブレーターを製品に当てないようにしてください。 コンクリート養生時には可能な限り重機による振動は避け、乾燥収縮を避けるため養生シートで覆ってください。

  • 10型枠撤去工

  • 11足場撤去工

  • 12支保工撤去工

    リース材と製品を連結していたカバープレートを外して、リース材を撤去してください。

    過度な偏土圧が生じないよう、躯体周辺の埋め戻し作業は均等に行い、切梁の撤去作業は両側ほぼ同時に行ってください。ジャッキが締まって切梁の撤去が困難な場合は、製品連結部のH形鋼をガス等で切断して撤去してください。

  • 13丸鋼切断工

    製品空洞部の丸鋼をガス等で切断し、撤去してください。切断位置は、箱抜き面より10mm手前で切断してください。

    丸鋼切断
    切断完了
  • 14表面仕上げ工

    コンクリート断面修復に準じて箱抜き部にプライマーを塗布し、表面仕上げ材を打設してください。表面仕上げ材には、所定の強度を有する無収縮モルタルなどを使用してください。

    無収縮モルタルを打設する方法としては、外型枠を取り付け、上部隙間からモルタルを直接流し込む方法と、グラウトポンプにより下部注入口より充填する方法があります。

  • 15埋戻し工

  • 16土留め壁撤去工

従来工法との比較

従来工法

  • 排水・掘削に伴って、切梁や腹起しなどの土留め支保工を設置する。フーチング躯体工の後に埋戻して捨て梁を設置する。最下段の切梁を撤去し、足場を設置してから1段上の切梁直下まで鉄筋を組立て、コンクリートを打設する。
  • 一旦足場を撤去する。コンクリートが硬化した部分に支保工を盛替えた後、再び足場を設置する。元の切梁が邪魔で組立てられなかった鉄筋は継手などでつなぐ。
  • 支保工の盛替え、足場の設置・撤去とコンクリートの打設を繰り返して、所定の高さまで施工する。その後、土留め壁内の埋戻し・注水と盛替えた支保工の撤去を繰り返す。最後に土留め壁を撤去して工事が完了。

スルーサーBを利用した工法

  • 支保工を設置する。切梁には前もってスルーサーBを連結しておき、両端のジャッキで位置を調節して設置する。フーチング躯体工が終了したら足場を設置し、所定の高さまで鉄筋を組立てる。切梁位置では空洞金具に鉄筋を通し、コンクリートを打設する。
  • 所定の高さまでコンクリートを打設し、足場を撤去する。その後、埋戻し・注水、支保工の撤去と本製品位置の表面仕上げを繰り返す。土留め壁を撤去して工事が完了。

施工歩掛

弊社独自に作成した施工歩掛となりますので参考資料としてご使用下さい。

なお、既存の標準歩掛で積算して頂いても構いません。
製品の設置費用は切梁の設置歩掛、丸鋼の切断は類似する鋼材の切断歩掛、表面仕上げ費用はコンクリート補修等から類似する歩掛を参考に積算して下さい。

工期比較

施工条件

  • 施工環境:水中仮締切
  • 締切規模:B8.4m×L30.8m×H7.0m
  • 切梁配置:6列3段、18本(H350×350)
  • 壁厚:W=150cm
  • 埋設型切梁:6列3段、18本(H35-W150)

工期比較

全体工期ベース(1箇所あたり)

–
従来工法 スルーサーB使用

土工

排水・掘削・床付け
8.0日 8.0日
基礎砕石
1.0日 1.0日
埋戻し・注水
5.0日 5.0日
小計
14.0日 14.0日

仮設工

矢板打設・引抜き
16.0日 16.0日
支保工設置・撤去
9.0日 9.0日
盛替梁設置・撤去
8.0日 –
捨て梁コンクリート
4.0日 –
剥離剤塗布
2.0日 –
足場設置・撤去
9.0日 3.0日
小計
46.0日 28.0日

コンクリート工

均しコンクリート
3.0日 3.0日
フーチング躯体工
15.0日 15.0日
橋脚躯体工
30.0日 20.0日
表面仕上げ
– 6.0日
小計
48.0日 44.0日
–
作業日数計
108.0日 86.0日
工期
126.0日 100.0日
工期比率
1.00 0.79

※(工期)=(作業日数計)×(7/6)とする。

作業性比較

作業項目
従来工法 スルーサーB使用
鉄筋組立
切梁位置では、鉄筋を折り曲げたり、切断したりして設計通りの配置が不可能です。 製品自体が空洞を形成しているため、設計通りの鉄筋の配置が可能です。
コンクリート
打設
切梁の下方で一旦打設を中断しなければいけません。 切梁位置に左右されないため、連続した打設が可能です。
切梁撤去
連続したコンクリート打設が不可能なため、躯体構築途中での盛替梁の設置が必要です。 切梁の撤去は、躯体構築後に集中して行うことが可能です。
足場撤去・
再設置
切梁の撤去や盛替梁の設置のために、躯体構築途中での撤去・再設置が必要です。 足場の設置・撤去は躯体構築開始時と完了時のみです。

納期について

受注生産品のため、数量と時期にもよりますが製造期間を1ヶ月半~2ヶ月半程度頂きます。

必要書類

設置検討に1週間程度頂きます。その際に配筋図、仮設工図面、切梁の設計計算書が必要となります。